婦人科の病気について(二)
公立長生病院 産婦人科部長 林國城
(3)婦人科の主な診療内容
[4] 更年期障害、骨粗鬆症
卵巣より女性ホルモン(エストロゲン)の分泌がなくなると更年期障害と骨粗鬆症になる可能性があります。一般的に多く見られる身体症状はほてり、のぼせ、頭痛、腰痛、肩こり、冷え、疲労感、倦怠感、睡眠障害、頻尿、残尿感 、骨粗鬆症など、症状は実に多彩多様です。
また、カルシウムが骨から溶け出し、骨はもろくなります。ちょっとした日常仕事で骨に力が加わったりするだけで、すぐに腰痛や骨折などを引き起こしたりします。治療法としては主にホルモン剤(卵胞ホルモンと黄体ホルモン)を中心に治療します。
[5] 月経異常、生理不順、無月経症、排卵障害、無排卵症
女性の月経と排卵機能は脳の視床下部、下垂体、卵巣からのホルモン分泌によって コントロールされています。生理不順や排卵障害などの原因は視床下部か、下垂体か、卵巣のいづれかの機能不全による病気だと思われます。治療方法は患者が子供を望むかによって異なってきますが、通常は排卵誘発剤を使用して治療することが重要です。
[6] 子宮筋腫
子宮筋腫とは子宮筋層の筋肉からできるこぶです。できる場所により、粘膜下筋腫、筋層内筋腫、漿膜下筋腫に分けられています。治療方法としては手術療法と薬物療法があります。症状(過多月経、不正出血、貧血、生理痛など)がひどい場合では子宮全摘手術を行います。子供が欲しい人には筋腫が不妊の原因になるとき、子宮筋腫のこぶだけを取る子宮筋腫核出術を行うか薬物を投与し、不妊症を治療します。
[7] 子宮内膜症
月経痛は子宮内膜症の代表的な症状です。腰痛、性交痛、不妊症、下痢、頭痛などの症状が起こることもあります。子宮内膜症の治療はまず薬物(ホルモン)療法によって治療を始めます。月経痛のある方は 鎮痛剤を服用し、貧血のある方は貧血を治す造血剤を服用します。
[8] 不妊症
不妊症の原因は30%が女性のみ、30%が男性のみ、30%が男女ともにあります。したがって、不妊症は多数な原因から構成されていて、一つの症候群であり、一つの病気ではありません。治療法としては不妊の原因を見極めてから治療をするのが一番効果のある方法ですが最終的にやむをえずARTという高度生殖医療(体外受精、胚移植、顕微授精)技術を用いて治療するケースも少なくありません。
(4)結論
今回の健康ワンポイントアドバイスは婦人科の主な病気について、その概要を紹介しました。
つまり婦人科は女性特有の症状や病気を総合的にケアしてくれます。
例えば、
・子宮がん検診をしたい
・月経がおかしい
・おりものが気になる
・外陰部がかゆい
・下腹部が痛い
・妊娠ができない
・妊娠かもしれない
・避妊をしたい
・性感染症が心配する
・性交痛がある
などの症状で悩んでいる方は健康のために、とにかく婦人科でみてもらいましょう。婦人科のドクターはきっと女性の強いサポートと提案をしてくれます。



